東部時間午前9時 ニューヨーク到着
「寒い。」

雪が道路の脇に残っています。
私はすぐにアトランティックシティーに移動するつもりだったのですが、伴侶が出発前日に「半日ニューヨーク市内観光」のツアーに申し込んでいました。
入国時に流行りの?指紋登録を済まして荷物を受け取ると、出口には私の名前を書いた紙を待ったガイドさんがいました。
これって気恥ずかしいですよね?
私「よろしくお願いいたします。」
ガイド「寒いでしょう。上着を着た方が良いですよ。」
私「そうですね。」
近くのベンチで鞄からジャンパーを取り出そうとすると・・・。
私 「無い。」
伴侶「どうしたの?」
私 「俺のは?」
伴侶「知らない。」
私 「しまっといてと言ったら。“うん”って言ってたじゃん。」
伴侶「私のは入れたよ。」
私 「・・・。」
伴侶「私のせい?」
私 「あー寒い。」
ガイドの車に乗り込み車はスタート。
初めてのニューヨークです。
車窓を眺めていると、池だか湖だかが凍っていました。
ブルックリン橋を渡ってマンハッタンへ。

ガイド「ここがロックフェラービルです。」
ガイド「ここがトランプタワーです。」
ガイド「ここがセントラルパークです。」
ガイド「ここがグランドゼロです。」
ガイド「ここが国連本部です。」
ガイド「ここが松井のマンションです。」
聞いたことがあるだけの名前が次々に出てきます。
流石世界一のメジャー都市です。
昼食の時に伴侶が買い物してくると出かけ、戻ってくると黒いジャンパーを持っていました。
伴侶「ひあーゆーあー。」
私 「えっ」
結構良いところがあるなと思いながら・・
私「ありがとう。いくらだったの?」
伴侶「$10出して、きーぷざちぇんじって感じ。」
私「・・・買い物上手だね。」
950円のジャンバーでもあるのと無いのでは大違いです。
最後に自由の女神の見えるところに行き足早ニューヨーク観光が終わりです。

そうです。
私がアメリカに来た理由は「自由の女神」に会いにきたのではなく・・・。
「勝利の女神」に会いにきたのです。
アトランティックシティーまでのバスが出ているポートオーソリティーまで送ってもらいACを目指します。
ここで今後ACに行く方への注意点なのですが、私はバスチケットを、そのバスを運行しているバス会社の窓口前の自動販売機で購入しました。
ACまでOne wayで$36だったのですが、階下の乗り場の窓口のところには$20と書いてありました。
こんな事がありえるんですかね?
私は我慢したのですが・・
伴侶「行ってくる。言ってくる。」
出発まで10分だったので何とかなだめて乗り込みました。
皆様もお気をつけください。
79番〜81番からの出発です。
バスに揺られること2時間ちょっとを寝て過ごしました。
ガラガラかと思っていたのですが、週末と言うこともあり乗車率は50%程度ありました。
週末のカジノバカンスを楽しみ来た人ばかりなのでしょう。
後ろの席のアメリカ男性チームも会話からしてやる気満々です。
窓の外が闇に包まれてた頃に田舎風景に似合わないネオンが見え始め、しばらくすると「TRUMP」や「CAESAR'S PALACE」との文字が見えます。
乗ったバスがバスステーション行きではなく、シーザスパレス行きだったのでシーザスの裏手のバス停で降ろされました。
そこで又ショッキングな出来事が・・。
バス乗り場の窓口でチケットを買った人には降りる時に出向かえに来た人から、シーザスの$10の無料チップ券が配られていたのですが、私のチケットにはその権利がないのです。
理不尽です。
「そんなのいらねーよ。」と捨て台詞を吐いてホテル正面に向かいます。
私の今回のACへ来た目的はタジマハールトランプのポーカールームです。

アメリカのポーカーブームに乗せられた、マンハッタンビジネスマンや東側の小金持ち達が集うとの話しを聞いてやってきました。
言うなれば・・・

生簀状態だとの噂です。(写真はイメージ)
しかしトランプ氏の破産の影響かどうか分かりませんがオンライン予約が出来ず、電話すると満室との返事で仕方なく、隣のホテルであるショーボートを予約し宿泊することにしました。
タジマハールまで僅かに100mです。
タクシーで移動しショーボートホテルに到着。

チェックインを済ませ部屋へ。
部屋の印象は「ありがち」です。
アメリカのホテルの部屋には大体スリッパが置いてありません。
部屋で靴を脱がないとの噂が本当であると確認できます。
飛行機のビジネスクラスにはスリッパがあります。
それも便所のスリッパのような親指と人差し指だけしか入らないタイプではなく、結構使えるタイプです。
お持ち帰り用の袋まで付いていますので、持っていかない手はありません。
1本煙草を灰にします。
日本を出てから既に22時間です。
その間に吸った煙草は僅かに3本。
記録です。
伴侶は面倒くさいから、ココで打ってると言うので一人でトランプへ向かうことにしました。
トランプ側への出口を出ると・・・。
大雪。
さっきまで降っていなかったのにえらい勢いで降っています。
「のーぷろぶれむ」
と歩きだしたら・・
ずぼっ。
くるぶしを軽く超えてる積雪です。
道路には大量の塩化カリウムが撒かれているので、積もりませんが、ホテルの敷地内は昨日と今日の雪の為にかなりの積雪です。
100m先のタジマハールが遠くに見えます。
「やめよう。」
せめて雪が止むのを待つことにしました。
ショーボートのカジノフロアへ向かいます。
結構広いです。
でも良く見るとマシンゲームで水増しされており、テーブルゲームの島はかなり小さいです。
ACはBJのカードカウンターを追い出してはいけないとの判決が出ていますので、対策としてプレーヤーに不利なルールとしています。
燃えてきますね。
カジノ「カウンティングできるものなら、やってみな!」
と言われているようです。
以前は8デッキしかなかったのですが、最近はヘルドハンドブームに押され、シングルデッキもあります。
ルールはH17のBJ6:5でAの再スプリットは不可、他の再スプリットはスリーハンドまでで、スプリット後のダブルダウンは駄目のヨーロピアンノーホルド。
厳しい。
ハウスエッジは1.58%。
Penは0.4deck。
シングルデッキとは言え、プラス5か6でないとアドバンテージが取れません。
せめてもの救いはpenが0.4であることです。
これが0.5だと6人フル卓でプレーした場合には、ちょっとカード使用枚数が多いと1ゲームでシャッフルとなってしまいます。
それにカードの使用枚数が多い時とは大体がプラスカウントです。
1ゲームで(毎回)シャッフルのシングルデッキBJはBoss Mediaだけで十分です。
「でも、やっぱりタジマハールに行こうかな。」
との思いも一瞬あったのですが・・・
「希望を絶望に変えるのはあきらめである。」卓見
です。
「やってやろうじゃないの。」
まずは部屋に戻って着替えです。
私はブラックジャックをプレーする時にはいつも同じ服装です。
別にげんをかついでいるわけではありません。
色々な最新鋭機器が仕込んであるのです。(追い追い紹介していきます。)
因みに「げんをかつぐ」のげんは縁起を逆さから呼んで「ぎえん」となり、「げん」となったらしいです。
ですので漢字で書くとしたら「起縁」が正しいのかもしれません。(関係ないですけど)
ブラックジャック本の中には同じテーブルなら何処の席でも有利不利はないと書かれているものもありますが、それはベーシックストラテジープレーヤーまでの場合です。
インデックスを使うプレーヤーなら迷わず、サードベースに座るべきです。
サードベースに座ることにより、プレー中に使われるカードを見てから自分の戦略を決定できます。
他の席のプレーヤーよりも多くの情報を見てからプレーできるからです。
しかもシングルデッキなら尚更重要となります。
ヘルドハンドの場合には積極的に人の手も垣間見ましょう。
そのサードベースが空いていないかとテーブルを覗くと、見慣れた女性が座っていました。
私の伴侶です。
私の伴侶はK-Oシステムを使います。
私 「どうよ?」
伴侶「今一。」
私 「キーカウントは+2を+7に変更しなきゃ駄目だよ。」
伴侶「マジで?それって無理っぽくない?」
私 「不利だけど、その分アグレッシブにベット幅を変更して、インシュランスも有り有りだよ。」
伴侶「大丈夫なの?」
私 「多分」
伴侶「でもmax3点ぽっちだよ。」
私 「自分はプレイングストラテジーが怪しいから俺が教える。右にずれて。」
ちょっと日本人夫婦にしては稀な会話を交わして、サードベースに着席。
確かにテーブルサイズはmin$10のmax$300としょぼいしセコイ。
他のプレーヤーは3人で私と伴侶を入れると5Pですので、2ゲームでシャッフルとなると思われます。
戦闘開始!
「行くよー。」
私の考えた作戦は・・・
SLBM作戦(Submarine-Launched Ballistic Missile)です。
SLBMとは潜水艦発射弾道ミサイルのことで、戦略爆撃機、ICBM(大陸間弾道弾)とならぶ戦略核兵器の三本柱のひとつ。
このうち爆撃機は対空兵器の発達により、撃墜されやすくなり、ICBMも発射基地の所在地が把握されてしまっている。
これに対して潜水艦は海中を行動するために探知されにくい特性を持つ。
即ち100%以下の期待値の場合には、ミニマムベットで深く潜行しているがプラスになったら一気にマックスベット(核)を打ち込むというものです。
欠点は発射した時点で正体がばれることです。
でも・・・
「良いんでしょ?ACは?」
要するに1ゲーム目は$10で2ゲーム目がプラスカウントなら賭け金を$300にすると言う、30倍スプレッドベットの一撃ヒートされ作戦です。
そしてプレイングストラテジーは仕込んだ秘密兵器を使います。
通常のインデックスによる戦略変更だとどうしても、ロスが出ますが私のケーシーJr.(秘密兵器の名前)を使うとその都度1万回のシミュレーションをして最適戦術を計算し直す優れものです。
ソープ博士の考えた必勝パターンの「7が2枚の8が3枚の状況なら、死ぬほど賭けろ!」の場合ですが、お分かりのようにスタンドすれば勝ちです。
しかしインデックスを使うプレーヤーの場合は±0ですから、ヒットしてしまいます。
結果はこちらがバストです。
私のケーシーJr.を使えば、スタンドの指示がきます。
心強い見方です。
違法でなければ・・・。
そして最初の核攻撃の時がやってきました。
伴侶は$200で私は$300です。
ディーラーが目を丸くして「チェックプレー」「テーブルリミット」とボスに呼びかけます。
「たかが$300で慌てんなよ。」
と思いながらも、ちょっとヒートの迎撃にビビってます。
伴侶にはダブルフェイスの20で私は3+8=11です。
ディーラーのフェイスは9。
私の番が来るまでにカウントは+3に下がってしまいましたが、ケーシーJr.は「ダー・ダー」とダブルの振動です。
サークルにダブル分のチップを置き、カードを回転させながらオープンにします。
チップの前に開かれたカードはディーラーが手直しの必要がないほど綺麗に落下します。
私はこういう要らないテクニックは非常に上手です。
はっきり言うと練習してます。
シングルやダブルデッキのダブルダウンの場合だとカードを伏せて配るカジノも多いのですが、ココは開いて配ります。
そのカードは「A」
「やっちゃった!」
と、
思いきや・・・
Dは、9から、開いて3の、出たのがK。
「まずはYES。」
伴侶と二人で$800の配当を受けたのですが、その後にやっぱり来ました。
ボス「プレーヤーズカードを持ってるかい?」
悩むところです。
実際に持って無いのですが「持ってない。」と言えば、「IDがあれば、ここで作ってあげる」と言われるが分かっています。
コンプを望まないカジノでカードを作る利点はありません。
悩んだ末・・・
私 「ニコッ(スマイル)」
ボス「プレーヤーズカードを持ってるか聞いてるんだよ。」
私 「ニコッ」
あいきゃんとすぴーくいんぐりっしゅ作戦です。
でも必要に追求してくるので・・
「めいあいはぶあじゃぱにーずすぴーかー?」と言いそうになったのですが、これは不自然です。
私「じゃぱにーずぷりーず」
ボス「・・・」
日本語が話せる人がいなかったのかどうかは知りませんが、首を振りながらやっと向こうへ行ってくれました。
感じとしては4シュー〜8シューでアドバンテージが来ます。
シングルデッキですからプラスにはすぐになるものの流石に+7には中々なりません。
しかし少ないチャンスを3連続でゲット。
快調です。
伴侶は「大体分かった。」と言ってとなりのシングルデッキテーブルに移動しました。
何故か私達は同じテーブルでのプレーを好みません。
彼女曰く
「あんたから勝った報告を聞くのは好きだけど、勝っているのを見るとムカツクし、負けているのを見るともっとムカツク。」だそうです。
そこへ再びボス登場。
賭け金の書いてある札を緑の札に入れ替えます。
$25〜$300です。
「しょぼ過ぎる。」
Casino.jpだってもうちょっと幅があるよと思いながらも、でも私は$10から賭けられます。
賭け金の設定が変わる前から座っていた人はそのままの賭け金の条件で大丈夫なのです。
ラスベガスでは・・・。
ところがココACでは違うらしいとの事が発覚したのは、次のシューの時です。
赤いのを2枚サークルに置いたら、ディーラーが緑の札を指差します。
どうやら札が変わった次のシューからはその条件は全員に適用されるらしいのです。
「汚ねー!」とラスベガスに慣れていた私には感じました。
伴侶も然りで、隣のテーブルでディーラーに食ってかかっています。
私の内心「駄目だよ。英語を話しちゃ。」
30倍が一気に12倍です。
30倍の賭け幅が使用できれば、シングルデッキの場合だと3%程度のexpectationが得られますが、12倍だと1.3%程度でしょう。
ぎりぎりの勝負となります。
しかも標準偏差を考えると、一晩だけではラッキー無しには勝てません。
「雪止んだかな?」
とも思ったのですが・・
沈んできたらガミる前に止めようと思い直してプレーを続けることにしました。
しかしその日の私は「パンツを穿いた絶好調」よろしく快進撃です。
$300を賭けた時には「良く勝つな」から「必ず勝つ」的になっています。
「雪は神様からの贈り物」とのロマンチック小説のフレーズ的ヨロシクです。
大体ルールを厳しくしただけで、カウンター対策は万全と考える方が悪い。
ディーラーを訓練してリバースカウントさせて、極端なプラスの時にはシャッフルにしなきゃ駄目ですよ。
等と調子に乗って偉そうな事まで考えていました。
「ここまでにするか。」
と思った時には朝6時。
その間に飲んだジントニックは10杯以上。
私はプレーしている時の飲み物はほとんどジントニックです。
何処のカジノのジントニックもかなり薄いのでいくら飲んでも酔いません。
Casino.jpでジントニックを注文すると、生ライムではなくライムジュースを入れるところがあります。
ただでさえトニックウォーターの甘みが気になるのに、コンクを入れたら甘すぎです。
いただけません。
その点アメリカでは凄く小さい時もありますが、生ライムですので安心です。
日本にカジノを作ろう運動も盛り上がっているようですが、日本にカジノが出来ることに対しての私の抱える多くの不安の中で「ジントニックに生ライム」問題は上位に位置しています。
プレーの途中トイレに行く振りをしてキャッシャーに何度と足を運んで既にチップを$生に変えてあります。
ほとんどのカジノで$1000以上をチェンジしようとすると、「IDだせ」とか「どのゲームをプレーしたのか?」とか聞かれるので早め早めのキャッシュインです。
都合良く、週末の為にキャッシャーがそこそこ混んでいたので、顔を覚えられることも無かったようです。
3時間前に伴侶は「ノルマ達成」と言って部屋に戻っています。
私も一旦戻って、タジマハールに行くことにします。
「でも、こんな時間でもお魚さんはいるのでしょうか?」
すでに食い荒らされて雪に埋もれて・・

こんな風になっているんじゃないかと心配です。
しかしココは大西洋に面した町です。
そして釣りの基本は・・・
「朝マズを攻めるべし。」です。(?)
部屋に戻ると伴侶は起きていて、出かける準備をしていました。
私 「また行くの?」
伴侶「2、3枚絞ってこようかと思ってたの。」
私 「ぐっらっくで。」
伴侶「ちょうど良かった。バカラはハイリミットコーナーにしかないから一緒に来て。」
私 「良いよ。」
彼女に言わせると一人でハイリミットコーナーへ行く女は変人ポイとの事です。
要するに部屋に入った途端にすぐにカジノに戻ることとなりました。
途中のエレベーターホールで明るくなった外を見ると、一面の銀世界です。
雪もまだ降っています。
ACと言えばボードウォークという板張りの道です。
でも今はスノーボード?ウォーク状態。
「やめようかな。」と再び考えていると・・
伴侶「レイズるの?」
私 「うーん・・」
伴侶「絞っちゃいな。嫌いじゃないんだから。」
と誘惑されて益々揺れ動きます。
そして結局ハイリミットコーナーのバカラテーブルに座ったのですが、そこで私は私のバカラ人生の中で初めての経験をしました。
その衝撃の内容とは・・・・
次回とさせていただきます。
この日記はフィクションの可能性もあります。
ご注意ください。